君を忘れるその日まで。


実は私、祐樹のことは1年の時から知ってたんだ。


ふふふ、驚いた?
初めて言ったから、驚いてるだろうね。


隣のクラスだったけど、よく廊下ですれ違ってたんだよ。


祐樹はいつも、独特の空気をまとってた。


クラスで浮いてるわけでも、仲がいい人がいないわけでもないのに、周りにはまるで無関心なその姿に、私は自然と興味を持ったんだ。


祐樹と話してみたいってずっと思ってたから、2年で一緒のクラスになって席まで前後になった時は、嬉しい気持ちを隠しきれなかったよ。


それから祐樹と仲良くなっていくうちに、だんだん興味とは違う感情が芽生えるようになった。


夏休みの前日に祐樹に告白された時は、嬉しくて泣いちゃいそうになったっけ。


あの時の祐樹は必死でいつもと全然違ったから、涙を隠すのにはちょうどよかったよ。笑

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