溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
「もしかして、恋愛感情がないと思って同居を了承した? 僕がこんな気持ちを抱いていると知ったらイヤになった?」

「そうじゃ・・そんなことは・・」

「だったらどうしてそんなに暗い顔をしてる? 僕が嫌い?」

 嫌い? と問われてまたしても椿の心臓が大きく跳ね上がった。慌ててふるふるとかぶりを振る。

「違います。そのまったく逆で、だから、信じられなくて」

「僕を想ってくれている?」

 刹那、椿の顔がかぁと真っ赤に染まった。恥ずかしそうに目をきょろきょろと泳がせる。だがやがて、うん、とうなずいた。

「わたしも、匠さんが好きです。でも、わたしなんか、とてもじゃないけど手が届かない人で、身の程知らずだから、憧れるだけで留めておこうって、そう思ってた・・だから、信じられない」

「信じられないのはこっちのほうだ。椿に想ってもらっていたなんて。うれしいよ、とても」

「匠さん・・」

 真壁が回していた腕に力を込め、さらにぎゅっと抱きしめる。

「だけど、約束する。椿が自然と僕を受け入れられるようになるまでいかがわしいことはしないから」

「・・・・・・・・・」

「昨日のキスも、悪かったと思っているんだ」

 そんなことはない――そう言おうとして喉が閊えた。

 そんな椿に気づかずに真壁が続ける。

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