溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
 また内緒なの? と言いかけたが、真壁はいつも椿を想って行動してくれている。今回もきっと素敵なプレゼントを用意してくれていることだろう。

「ありがとうございます。うれしい」

 すると頬にチュッとキスされた。

「次の課題が見つかった」

「課題?」

「うん。椿の、その丁寧語。僕たちはつきあっているんだから、そういう話し方は相応しくないだろう。でも言われてすぐに変わるものでもないし、ゆっくりでいいから距離を縮めてほしいんだけど」

「はい」

 満面の笑みを浮かべる椿を見つめる真壁はそっと顔を寄せ、額にキスを落としたのちにゆっくりともう一度唇を重ねた。

 椿にとっての、二度目のキスは少し濃厚で、それでいてやはり優しかった。


第4章 揺れる心は好きだから  終わり
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