溺愛同棲~イケメン社長に一途に愛される毎日です~
第3章 王子さまにはプリンセスがいて・・
簡素なキッチンがいきなり賑やかになった。ほとんどなにも置かれていず、引き出しもがらんとしたものだったのに、たった一日で調味料や調理道具が揃ってずいぶん家庭的になった。
コーヒーメーカーが芳しい香りを立てている。ジュウっというものが焼ける音がして、そこにチンとトースターが鳴った。
「できました」
「うん」
椿がカウンターに皿を置き、それを真壁が手に取ってテーブルに並べる。オムレツとベーコン、コールスローサラダが盛られた皿と、こんがり焼けた厚切りトースト、そこにコーヒー。これらを真壁は満足そうに眺めている。
二人が揃って「いただきます」と言うと、すぐに真壁が顔を上げた。
「すごくおいしいよ!」
「ありがとうございます。でも、卵とベーコンを焼いただけだから大袈裟です」
「いや、オムレツは難しいっていうじゃないか。このオムレツ、すごくコクがあるね」
「チーズが入っているからだと思います」
「あ、なるほど」
真壁はパクパクと口に運び、あっという間にオムレツを食べてしまった。そんな姿を見て椿が目を丸くする。
「どうかした?」
「パンと一緒に食べないのかなと思って・・」
「え、あぁ、オムレツね。一緒でもいいけど、パンはパンだけで食べたくてね。なにもつけないのが好きなんだ。歯を立てたら、サクッと音がして弾力があるのがいい。バターやジャムをぬったらしなっとするだろ? それにパンの味がすっかり感じられるから」
「なるほど」
コーヒーメーカーが芳しい香りを立てている。ジュウっというものが焼ける音がして、そこにチンとトースターが鳴った。
「できました」
「うん」
椿がカウンターに皿を置き、それを真壁が手に取ってテーブルに並べる。オムレツとベーコン、コールスローサラダが盛られた皿と、こんがり焼けた厚切りトースト、そこにコーヒー。これらを真壁は満足そうに眺めている。
二人が揃って「いただきます」と言うと、すぐに真壁が顔を上げた。
「すごくおいしいよ!」
「ありがとうございます。でも、卵とベーコンを焼いただけだから大袈裟です」
「いや、オムレツは難しいっていうじゃないか。このオムレツ、すごくコクがあるね」
「チーズが入っているからだと思います」
「あ、なるほど」
真壁はパクパクと口に運び、あっという間にオムレツを食べてしまった。そんな姿を見て椿が目を丸くする。
「どうかした?」
「パンと一緒に食べないのかなと思って・・」
「え、あぁ、オムレツね。一緒でもいいけど、パンはパンだけで食べたくてね。なにもつけないのが好きなんだ。歯を立てたら、サクッと音がして弾力があるのがいい。バターやジャムをぬったらしなっとするだろ? それにパンの味がすっかり感じられるから」
「なるほど」