イルミネーションに彩られて
「怜香?一人か?」とふと声をかけられて振り替える。

大好きな雄大先輩の声だった。

「雄大さん?」と私が言えば、

「どしたの?辛そうな顔して」と言ってくれた。

「一人なんですか?」と私が聞けば、

「うん?彼女待ち…イヴだからね~今日は」なんて眩しいくらいの笑顔を見せられた。

私は去年を思い出していたこと話した。

そして蓮君のことも。

「そっか…。隣にいてやれなくてゴメンな。けど…俺はお前の先輩として、一人の友人として、これからもよろしくな。来年こそは、その想い人と一緒に見れると良いな。いつでも話くらい聞くし、連絡してこいよ」そう笑ってくれる。

この笑顔ほんと、ズルいよね。勘違いしそうになるからあんまり優しくしないで!

そう思うけど、そんなことは言えない。

「ありがとうございます!先輩」と私は言った。

「そろそろ俺、行くわ」そう言って、先輩は去っていき、私はその背中を笑顔で見送った。

蓮君がその様子を見てることなんて知らずに。

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