チャラ男くんは天敵です!
「おっはよう!美月ちゃーん!」
はぁ…。
陽気すぎる挨拶を聞くのはこれで二度目なんだろう。
いい加減、私には構わないでほしいんだけど!
「おはよう佐々木くん。」
何回挨拶すればいいんだよ。
挨拶したこと忘れる程度の相手なら挨拶してんじゃねーよ!
この、左隣には好きな人、目の前には親友なんて、ホントは神席のはずなのにー!
こいつが、この佐々木が右隣のせいで、私の心はズタボロだわ!
せっかくの梓くんとの神聖な素敵な甘々な、ラブラブタイムがぁー!
「こんの…」
「わっちょ美月!顔!」
陽菜が私に向かって鏡を差し出す。
うわ、やっちゃったじゃんかぁー!
梓くんの前でなんて顔してるのよ私ってば!
それもこれも佐々木!あんたのせいよ!
キッと睨み付けるように佐々木を見ても、
佐々木は気づいてないのか、
ぶりっ子たちとの話に花を咲かせていた。
ホント、ぶりっ子もチャラ男もダメ絶対!
だいたい佐々木が声かけてこなきゃ、最高の終わりで朝を過ごせたのに!
このKYチャラ男野郎がぁー!