おとうと
けど。
オレには
なんにも無しって。
ひどくね?
ミキオなんか、
ただのガキなのによ。
どこがいいんだか…
─────…
「お兄さん、またどっか行くの」
…うっせぇなぁ。
なにが
“お兄さん”だ。
オレはおまえを
弟とか思ってねぇし?
お節介だし。
オレはジャージを
履きながら
ミキオを無視した。
「…ママが言ってたよ。
ミオはくだらない子だって」
…勝手に言ってろ。
オレはまじで、
ババアが死のうが
いなくなろうが
どーでも いいからよ。
「…僕、ジャニーズか俳優に
なるんだよ。
似合うでしょ?
だからお兄さんとは
違う。
ママやパパの期待に応える
…応援してね
お兄さん」
…誰がするかバーカ。
おまえみたいに、
芸能界
甘くみてる奴こそ
落ちんだよ。