幸せの晴れ


そんな事をされても私は何の反抗もしなかった。


と言うか、面倒くさかった。

最初はそんな小さな事をされていたけど、

私達の関係が変わったのは私が中1、樹が中3の時だった。


学校から帰宅し、家の事を済ませて自分の部屋に入ると、樹が帰ってきた。


ダンダンダンと階段を上がってきた樹は、

自分の部屋ではなく私の部屋を勢いよく開けた。


私は何も言わず樹を見る。


いつもならここで暴言を吐く樹だけど、その日は様子が違う。


そのまま私に向かってきて、ドンと肩を押された。
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