幸せの晴れ
第2章
・一人ぼっち
自殺未遂があった日から、ますますおばさん家族との距離は開いた。
食事は自分の部屋で食べたし、
家事は誰もいない時間をみつけてはやっていた。
会話はない。
たまに家の中で鉢合わせても、一方的に用事を頼まれるぐらい。
そして樹は、相変わらず私の体を無理矢理抱く。
無理矢理という言い方は少し違うかもしれない。
だって、私は抵抗すらしなかったから。
ただ、もうどうにでもなってしまえって思っていた。
この家にいる限り、私は樹のおもちゃでしかないんだ。
自分からその状況を変えるのも面倒だった。