幸せの晴れ
・晴也の彼女
翌日、何となく学校に行くのが憂鬱だったけれど、
重たい腰を上げて向かった。
下駄箱で上靴に履きかえていると、
数人に囲まれているのに気付いた。
顔を上げると、
「話あるからついてきて。」
髪の毛を緩く巻いた、香水のきつい女が私を睨んでいる。
「話ならここで聞くけど?」
そう言うと、私の右隣に立っていた女が
「いいからついてこい。」
私の腕を引っ張った。
そのまま囲んでいた女達に押されるように、
人気のない廊下の端まで連れていかれる。
壁を背にした私を5人の女子が睨みつける。