幸せの晴れ


樹は彼女を送る為、一緒に家を出て行った。


そこまでは記憶があったけど、

そこから眠ってしまっていたみたい。


しばらくして樹が帰ってきたらしく、

ドタドタと階段を上がってきた。


次の瞬間、


バンッ!!


樹が私の部屋を開けた音で目が覚めた。


ビックリして樹を見ると、

じわりじわりと近付いてくる。


ヤラれると思って、私は樹めがけて枕を投げつけた。


中1の時、樹に無理矢理抱かれて以来、

その後も何度も何度もそういう事はあった。


あの頃の私は、どうにでもなってしまえって気持ちから

抵抗する事もなかった。
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