幸せの晴れ
第4章
・距離
晴也と別れて家に帰ると、
おじさんとおばさんが疲れ切った様子で帰ってきていた。
一言、二言、言葉を交わし私は自分の部屋に向かう。
さっき玄関で樹の靴がない事を確認した。
私は部屋のドアを開け、中の様子を伺う。
部屋は昨日、私が飛び出した時のまま。
私が投げ付けた枕は入口のすぐ横にあるし、
目覚まし時計はベッドから落ちてある。
掛け布団もグチャグチャだ。
パタンとドアを閉めて、
私はそれらを拾いあげ元あった場所に戻す。
これでいつもの私の部屋。
昨日のあの事は全て忘れてしまおう。