愛のカタチ


仁side


珍しく早く目が覚めた休日の朝。

休みの前の日は
決まって幼馴染と過ごしている。

そいつは

長瀬 優莉(ナガセ ユウリ)

付き合ってる訳でもないが
兄弟みたいにずっと育ってきて
大人になった今でも一緒にいる。

俺の居場所と言うか
落ち着く場所。

休み前の夜はだいたい
飯食いに行って
どっちかの家で飲み直して
そのまま寝るって流れが出来ている。


自分で言うのもなんだが
今でも寄ってくる女はいない訳じゃないし
女も切れたことは無かった。

付き合いたいと寄ってくる女に
優莉の存在も、優莉を優先する事も伝えて
それでも良いって付き合う癖に
初めは物分かりいいフリして
我慢してるみたいだけど
必ず「どっちが大切なの」ってケンカになる。

俺だって好きでもない奴と付き合えるほど
暇な人間でもねぇから
付き合う女は大切に想ってるつもり。

でも、優莉は特別で
比べる対象じゃねぇんだよな。

いちいちケンカすんのも、別れんのも、
優莉に
「またー?本当に長続きしない人だね。」
ってバカにされんのもめんどくせぇから、
最近は特定の女は作ってない。
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