同性愛者。
私は、胸にあったペンダントを握りしめ、お義父さんを見て言う。


「私は、咲のこと……今でも大好きです。死んでも、大好きな人……」

「……あんた…。それは本気で言っているのか?」


お義父さんは未だに怪訝そうな目つきをして、私を見ていた。


「……そう。私は…ずっと……咲のこと……」


目を閉じると、今から咲の声が聞こえる気がした。


咲…咲……。


大好きな…咲…。



あれは…いつの話だろう……?

咲と私の出会いは……―――
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