同性愛者。

帰り道

帰り道。

あたしと千佳先輩は並んで歩いていた。


2人とも、黙り込んだまま。

そんな中、沈黙を破るように千佳先輩が口を開く。


「今日はいろいろ、驚いちゃったなぁ~」


空を見上げて言う千佳先輩。

あたりは既に、星がチラついていた。


あたしも思わず、空を見上げる。


「……すみません…。なんだか困らせてしまいましたね」


あたしがそう言うと「バーカ」と千佳先輩。
あたしの頭をべちっと叩く。

……痛いです、千佳先輩。


「私は嬉しかったんだからね!!」


…………へ?
今、なんて?
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