同性愛者。
あたしは千佳先輩から一度目をそらすと、千佳先輩が口を開く。


「咲」

「はい?」


あたしは千佳先輩を見つめる。


「手、繋ごっか!!」

「……え?」


あたしが目を丸くしていると、千佳先輩は手を繋ぐ。

暖かい感触が伝わる。


あたしの頬は真っ赤に染まっていた。


嬉しいのと
恥ずかしいのと

両方の気持ちが入り交じる。


「咲は私の第一号だから。大切な彼女第一号!」

「えっ?そうなんですか?」


あたしは思わず聞き返すと、千佳先輩は笑顔で「うん」と言う。

……まあ、彼女は初めてだよね、うん。
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