同性愛者。

「これからは一緒に帰って、たまにパフェとか食べて、咲の家に行って、私の家に来て、デートして、キスして……」


語られていくものに、あたしのドキドキはおさまらなかった。

嬉しいのと、ちょっと複雑なのと。


ただ、千佳先輩を信頼しても大丈夫なのはなんとなく分かる。


優しい手の温もりから

それが凄く分かる。


「咲、私に望むこととかない?」

「え?ないですよ!……あ、ただ…」


あたしは俯き、千佳先輩をちらっと見て言う。


「あたしが同性愛者ってことを秘密にしてください」
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