同性愛者。
告白
翌日は雨が降っていた。
今日はずっと雨みたい。

教室から見える雨と雲が、そう言っているような気がした。

……今日、部活中止かなぁ…?


そう思っていると、「花垣ちゃん」と呼ばれる声がした。

振り返ると、そこにはクラスの女の子。


「どうしたの?」

「実は、宿題見せてほしくてさ。いいかな?」

「うん。いいよ」


あたしはそう言って、笑顔で宿題のノートを渡す。

女の子は笑顔で「ありがとう」と言う。
このくらい、日常茶飯事。


また窓の向こうの景色を眺めていると、目を手で覆われて「誰だ?」と言われた。
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