同性愛者。
「千佳はそういう人、ほっておけないだろ?」
「え?……ま、まあ…」
私は戸惑いながら言う。
だからこそ、
咲と付き合っているんだけど。
それだけじゃ
なにか足りないのかな。
「……分かったよ、隆司」
私はそう言って、隆司を見る。
「私、もっと頑張るよ。テニスも後輩も」
私のセリフに、嬉しそうに笑う隆司。
「そっか!じゃあ、頑張って!!」
隆司は私の肩を叩いて言う。
そう、私も頑張らないといけないね。
咲のことも、
自分のことも。
そして、
恋のことも……―――