同性愛者。
いや、それじゃダメなんだ。

そんなことをしたって、なにも変わらない。


咲から離れないといけないんだ。

咲と離れないと……。


「私は、咲を想うことに……疲れたんだ」

「…………え?」


咲は私のセリフに、驚愕していた。

そして、私はにっこり笑って「ごめん」って言う。


気がついたら走り出していて、

私は咲から逃げ出していて、


これでよかったんだって、

自分に言い聞かせることしかできなかった。


咲とこれから…
別の道を歩き出すことに……

決めたんだ。
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