チェーンソーの警報
第三章
ガタガタッという大きな音と低い音で目が覚めた私は、眠ってる間は気づかなかった音の正体を掴めぬまま、ベッドから起き、音のする方へと歩み寄った。
その正体がわかった途端、私は眠気など忘れてただただ目尻が避けそうなほどに目を見開いた。
目の前に広がっている光景。それは、深くフードを被った性別のわからぬ人がチェーンソーで私の義父に斬りかかっている。
辺りに深紅の血が飛び散り、切り口が雑なのか血に混じって時々肉の破片なんかも飛んでくる。
「なんで…手紙は届いてなかったのに」
思わず口に出してしまった。
犯人は素早く首を私に向けると、笑い声を上げて向かってきた。
私はどうする事も出来ないままただ虫のように殺されるのを覚悟した。
だが、その時。目の前で犯人が倒れた。
横の部屋から義母が飛び出し、犯人に掴みかかったのだ。
私は涙を流した。あの時の母と同じ顔。
「葉露逃げて」と義母が叫んだ瞬間、金縛りが解けたかのように足が動いた。
私は素早く靴を履き、後ろでチェーンソーの音と義母の悲鳴を背中で聴きながら外へ出た。
その正体がわかった途端、私は眠気など忘れてただただ目尻が避けそうなほどに目を見開いた。
目の前に広がっている光景。それは、深くフードを被った性別のわからぬ人がチェーンソーで私の義父に斬りかかっている。
辺りに深紅の血が飛び散り、切り口が雑なのか血に混じって時々肉の破片なんかも飛んでくる。
「なんで…手紙は届いてなかったのに」
思わず口に出してしまった。
犯人は素早く首を私に向けると、笑い声を上げて向かってきた。
私はどうする事も出来ないままただ虫のように殺されるのを覚悟した。
だが、その時。目の前で犯人が倒れた。
横の部屋から義母が飛び出し、犯人に掴みかかったのだ。
私は涙を流した。あの時の母と同じ顔。
「葉露逃げて」と義母が叫んだ瞬間、金縛りが解けたかのように足が動いた。
私は素早く靴を履き、後ろでチェーンソーの音と義母の悲鳴を背中で聴きながら外へ出た。