キミがくれたコトバ。
41.5



「ご、ごめん、突然こんなことして……!」

電気を消し、カーテンを閉めたたとはいえ、何かの拍子に気づかれてしまうかもしれない。

そうしたらやっかいだ。

「ううん。颯磨くんのすることだもん。何か考えがあるんでしょ?」

日奈子の声が……、すぐ近くで……、その振動さえも伝わってくる。

か、可愛いすぎ……。

こんなこと、思うキャラじゃない。

昔、みんなが言っていた。

「あいつ、超可愛い。」とか、「抱きしめたくなる。」とか、「付き合いたい。」とか……。

その時は、全然分からなかった。

顔なんて、みんな同じで、女子達は、どうしたら自分が可愛く見えるか、そう思って行動しているのは見た瞬間分かった。

女子なんて、全員同じだって、そう思っていたはずなのに……。

その時、突然スマホが光った。

“だいすけ”

の文字が画面に現れる。

大輔……?

“今、澄春に颯磨の連絡先を教えた。追加宜しく。”

え……?どういうことだ……?

「颯磨くん?どうかしたの?」

日奈子がそう言ったと同時に、澄春くんからメッセージが来た。

“颯磨くんなら気づいてるかもしれないけど、今こっちは大変なことになってる。颯磨くんと日奈子ちゃんを大勢の人が探しに行った。隠れてる場所がバレるのも、時間の問題だ。”

「澄春くんから、メッセージが来たんだ。」

「えっ?澄春くんから?」

僕はスマホを日奈子にも見えるような位置に置いて、ベッドの中で1つのスマホを覗き込んだ。

ち、近い……っ。

いや、そんなことを考えている場合じゃない!

“今、何処にいる?”

“保健室。”

澄春くんとやり取りするなんて、なんか……、変な感覚がする。

“一応、鍵をかけて電気を消して、カーテンも閉めたけど……、まずいな。”

“合鍵なら職員室にあるし、保健室なら予想がつくんじゃないかな。”

“そうだよな……。”

意外だ。普通に話せている。

さっき、直接話した時は、どこかぎくしゃくしていたのに。

と、その時だった。

「やっぱり保健室、怪しくない?」

外から声が聞こえてきた。
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