キミがくれたコトバ。
43
「っていうか、その子は誰?」
上手く逃げたと思ったのに、3人の女子に捕まってしまった。
「まさか彼女じゃないよね?」
やっぱり、私なんかが颯磨くんの彼女だなんて、許されないことだったのかな……?
そもそも私、本当に颯磨くんの彼女なの?
好きとは言われたけど、付き合うとは言っていない……。
嫌な方にばかり、考えが進んでしまう。
どうしていつも、こんなにネガティブなんだろう……。
「答えられないってことは、本当にこの子なんかが彼女ってこと?」
「それは……。」
全部、私のせいで、私がしっかりしていないから……。
すぐ悲劇のヒロインぶるくせに、そこから抜け出そうとせず、ただ現実を恨むだけで、何も努力しないから……、だから……!!
私が、私が……。
ちゃんと言わなきゃ……!!
「ねえ、君達!!」
大きく息を吸って、言葉を発した。
……いや、違う。
発する前に、他の誰かが叫んだ。
「王子だか何だか知らないけど、こんな奴の何処が良いわけ?だったら、俺の方が格好良いだろ!」
………………!!!!!
驚きすぎて、言葉が出ない。
ああ、『目からうろこ』って、こういうことを言うんだな……。
「け……、健吾……!?」
目の前に立っていたのは、なんと、健吾だった……。
「最近、登場回数が少ないから、作者に忘れられたのかと思ったぜ!まあ、でも覚えてくれてたみたいで?ラッキー、ラッキー。」
ノリ、軽っっ……!
「何なのよ、あんた!うちらは颯磨王子に用があるの。どいて!」
しかし、健吾に引き下がる様子は見られなかった。
「颯磨も日奈子も、ボーッとしてないで早く行け!」
健吾が叫んだ。
「ここは俺が何とかしておいてやるから!」
「健吾……。」
助けてくれるの……?
「ちょっと、どきなさいよ!」
「通して!」
私は颯磨くんの顔を見つめた。
〝行ってもいいかな?〟
颯磨くんは、ゆっくりとうなづいた。
〝うん、行こう。〟
そしてその瞬間、颯磨くんが走り出した。
「あ!ちょっと!逃げた!颯磨王子〜!」
「健吾、あり……」
「礼はいらない!俺……、酷いことしたから……。だから……、せめてものお浴びだ!ほら、早く行けよ。颯磨が待ってんだろ?」
健吾……。
「うん。……ありがとう!」
「あー、だから礼はいらねーんだって!」
私は健吾に手を振ると、颯磨くんの元へと走った。
「っていうか、その子は誰?」
上手く逃げたと思ったのに、3人の女子に捕まってしまった。
「まさか彼女じゃないよね?」
やっぱり、私なんかが颯磨くんの彼女だなんて、許されないことだったのかな……?
そもそも私、本当に颯磨くんの彼女なの?
好きとは言われたけど、付き合うとは言っていない……。
嫌な方にばかり、考えが進んでしまう。
どうしていつも、こんなにネガティブなんだろう……。
「答えられないってことは、本当にこの子なんかが彼女ってこと?」
「それは……。」
全部、私のせいで、私がしっかりしていないから……。
すぐ悲劇のヒロインぶるくせに、そこから抜け出そうとせず、ただ現実を恨むだけで、何も努力しないから……、だから……!!
私が、私が……。
ちゃんと言わなきゃ……!!
「ねえ、君達!!」
大きく息を吸って、言葉を発した。
……いや、違う。
発する前に、他の誰かが叫んだ。
「王子だか何だか知らないけど、こんな奴の何処が良いわけ?だったら、俺の方が格好良いだろ!」
………………!!!!!
驚きすぎて、言葉が出ない。
ああ、『目からうろこ』って、こういうことを言うんだな……。
「け……、健吾……!?」
目の前に立っていたのは、なんと、健吾だった……。
「最近、登場回数が少ないから、作者に忘れられたのかと思ったぜ!まあ、でも覚えてくれてたみたいで?ラッキー、ラッキー。」
ノリ、軽っっ……!
「何なのよ、あんた!うちらは颯磨王子に用があるの。どいて!」
しかし、健吾に引き下がる様子は見られなかった。
「颯磨も日奈子も、ボーッとしてないで早く行け!」
健吾が叫んだ。
「ここは俺が何とかしておいてやるから!」
「健吾……。」
助けてくれるの……?
「ちょっと、どきなさいよ!」
「通して!」
私は颯磨くんの顔を見つめた。
〝行ってもいいかな?〟
颯磨くんは、ゆっくりとうなづいた。
〝うん、行こう。〟
そしてその瞬間、颯磨くんが走り出した。
「あ!ちょっと!逃げた!颯磨王子〜!」
「健吾、あり……」
「礼はいらない!俺……、酷いことしたから……。だから……、せめてものお浴びだ!ほら、早く行けよ。颯磨が待ってんだろ?」
健吾……。
「うん。……ありがとう!」
「あー、だから礼はいらねーんだって!」
私は健吾に手を振ると、颯磨くんの元へと走った。