私が恋した愛しい彼。
椎名 舞 side


今日は帰ることになって、駅まで送ろうとした時に気がついた。


俺、自分のペースでどんどん歩いてみいちゃんが付いてくるのがやっとだってこと。


ちょこちょこ歩いて、何か犬で例えるとダックスフンドみたい。





それよりも綺麗な足だよな、この子。




細くて白い足をみる。



俺変態かよ!!って、あれ?




右膝に赤い傷跡があった。大きい傷が1つに、小さい傷が6つ。



どうしたんだろ。。





きっと聞いても答えてくれないんだろうな。





彼氏にだったら、話すのかな。







なんてくだらないことを考えながら、みいちゃんに歩幅を合わせて横に並んだ。





ん?あそこって……。


韓国のお店だ。
いっつもみいちゃんは消しゴムに貼ってるソジュン?だっけ。ソイツをみてニコニコしている。


隣の席にいれば、嫌でもわかるよ。


妹の初(ウイ)もそのファンで、妹が見てた写真集に載ってたからソジュンの名前を知ったけど。

ちなみに初はTG?がかっこいいとか。
変な芸名だよな。




そして、さっきからチラチラ俺のことを見てくるみいちゃん。



告白したから意識してくれてんのかな?



やべ、ニヤける。




そして、みいちゃんが何か口に出そうと口を開いたけど俺は無視して


「みいちゃんごめん、ここに寄ってもいいかな?」


と、その韓国のお店を指さした。



妹がとか、適当に理由をつけて。



目をキラキラさせるみいちゃん。


なんなの、ほんと。








可愛すぎだし、俺をどうしたいわけ?











みいちゃんと少しでも一緒にいたいっていう、高校生の純粋な恋心。












でも、この子はきっと俺を好きにならないんだろうな。









椎名 舞 side end
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