人面瘡
おつね
2人で調べてみた結果、人面そうを利用した呪いは、昔首を切られて亡くなった女性が関係しているのだとわかってきた。


その女性は5体をバラバラにして土に埋められたのだが、頭部だけが見つかっていないらしい。


女性の怨念は時間を超え、場所を超えて日本中へとまき散らされた。


そのため女性とは無関係な人間が相手でも、呪いを行う事ができてしまうようになったのだそうだ。


更に、呪われてしまった人間は体にできた顔を切り取り続けなければならないようだ。


そうしないと、やがて精神までむしばまれて行き、死に至る。


「こんなの、何度切り取っても意味なんてないのに……」


1度呪われてしまえば、何度でも顔は出てくる。


その度に切り取り続けるなんて、きっと不可能だ。

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