人面瘡
「うん。大志の風邪も気になるし、1人で行くより2人で行った方が雄生も気分が違うでしょ?」


緊張から少し早口になってしまった。


けれど雄生は嬉しそうにほほ笑んだ。


「マジで? ありがとうアズサ。お前は優しいなぁ」


そう言って人の頭をグリグリと撫でる雄生。


「ちょっと、やめてよぉ」


あたしはそう言いながらも、幸せで満たされていたのだった。
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