人面瘡
☆☆☆
「ちょっと沙和、いい?」
雄生が戻ってこない教室内、あたしはこそっと沙和を呼んだ。
誰もいない教室の後ろへと移動して、膝のガーゼを見せる。
「どうしたのアズサ」
「1つ質問なんだけど、ジンクスってガーゼの上からでも大丈夫だと思う?」
なかなか戻ってこない雄生にしびれを切らしてあたしはそう言った。
「ガーゼの上から?」
沙和は驚いたように目を丸くしている。
「本当なら絆創膏の下なんだけど、どうかなぁ……?」
続けてそう言い、首をかしげた。
「やっぱり、ダメだかなぁ?」
せっかく貼ってもらったガーゼをすぐに剥がしてしまうのはもったいない。
傷口は早く治したいけれど、ジンクスも必要。
あたしはどうすればいいのかわからなくて、眉を下げた。
「まぁ、やるだけやってみれば? どうせただのジンクスなんだからさ、そんなに片意地を張る必要はないよ」
「ちょっと沙和、いい?」
雄生が戻ってこない教室内、あたしはこそっと沙和を呼んだ。
誰もいない教室の後ろへと移動して、膝のガーゼを見せる。
「どうしたのアズサ」
「1つ質問なんだけど、ジンクスってガーゼの上からでも大丈夫だと思う?」
なかなか戻ってこない雄生にしびれを切らしてあたしはそう言った。
「ガーゼの上から?」
沙和は驚いたように目を丸くしている。
「本当なら絆創膏の下なんだけど、どうかなぁ……?」
続けてそう言い、首をかしげた。
「やっぱり、ダメだかなぁ?」
せっかく貼ってもらったガーゼをすぐに剥がしてしまうのはもったいない。
傷口は早く治したいけれど、ジンクスも必要。
あたしはどうすればいいのかわからなくて、眉を下げた。
「まぁ、やるだけやってみれば? どうせただのジンクスなんだからさ、そんなに片意地を張る必要はないよ」