人面瘡
公園
その後雄生に話しかけるものの、雄生の態度はどこかよそよそしかった。


やっぱりガーゼじゃジンクスがうまく行かないのかもしれない。


そう思った時、春子が声をかけてきた。


「雄生、孝彦を助けに行ってたみたいだよ」


「孝彦を助ける?」


あたしは首をかしげてそう聞き返した。


「うん。孝彦、2年の先輩を目を付けられてたみたいで、集団で囲まれてたんだって。それを偶然見つけた雄生が助けに行ったらしいよ」


「そんなの、あたし雄生から聞いてないよ」


そう言うと、春子がクスッと笑った。


「それはアズサを巻き込みたくないからじゃない? いいなぁアズサは雄生に愛されてて」


冗談っぽくそう言われたあたしは一瞬にして顔が熱くなる。

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