この想いどうすればいいの?



「あ、あの、涼太先輩?」



「ん?」



私は、透也のことが好きだけど、涼太先輩を利用して、透也のことを諦める。なんて卑怯な真似はできない。



「いいんだよ」



え・・・?



涼太先輩は、まるで私の考えを読み取ったかのように、言った。



「いいじゃん。俺だって杏奈ちゃんと付き合えるし、杏奈ちゃんは透也くんの事を忘れる。」



一石二鳥じゃん!



涼太先輩は、そう言って笑った。



でも、



「涼太先輩・・・気持ちはすごく嬉しいんですけど、やっぱり私は付き合えません・・・」



私は、ドキドキしながらも、自分の思っていることを口にした。



「そっか・・・杏奈ちゃんならそう言うと思った。」



「すみません・・・」



「いいんだよ。その代わりさ、1個だけ俺の言うこと聞いてくれない?」
< 217 / 259 >

この作品をシェア

pagetop