恋に恋する乙女ですがなにか?
私はその日、舞い上がっていた
中学の時はまともな彼氏も出来ず、でも恋愛はしたくてうずうずしてた
高校に入ったら知らない人と出会えるし、新しい友達だって…もしかしたら彼氏もできるかもって浮かれてた
初めての登校は、お母さんが心配で送るって言ってくれたけど、登下校の道覚えたいからって無理矢理断った
それが間違いだった
高校がやっと見えてきて他の生徒も歩いているのが分かる
その中にゆかちゃんを見つけて声をかけようとした時
ぐいっ
「きゃ!「声出すな…」
だ、誰!?
私は暴れる、怖かった、怖すぎた
「暴れんな!」
殴られた…いやもしかしたら叩かれたが正しかったのかもしれない。
そこからの記憶はなく
目を開けると真っ白い天井が見えた
あと、ゆかちゃんの心配そうな顔
「あっ!先生!さなやんが起きました!」
先生に見てもらった、先生は何があったか知っている風だった
そこで聞いてみる
「私なんでここにいるんですか?」
「あぁ、それは…」
先生が言う前にゆかちゃんが話してくれた
私が連れて行かれそうになってるのを見て助けてくれた男子生徒がいた事を
その男子生徒が保健室まで私を運んでくれたことも
ゆかちゃんは運ばれてる最中の私を見つけて、側にいてくれたって…。
「その、男子生徒って?」
「わかんないけど、メガネかけて髪ボサボサで制服着てたからここの生徒じゃないかなーって。」
と言ってた…お礼を言おうと探したけど、未だに会えていない