校舎内鬼ごっこ
プロローグ
暗い、暗い、闇の中…。
ただ、ひたすらに走っている。
「何か」に追われている。
その「何か」の正体は分からないが…
体力が限界に達しそうな今でも、無理矢理足を動かしている自分は、その「何か」は恐怖心を促すものだと物語っている。
息が切れる。
目が回り、ついに地面に勢いよく倒れてしまった。この身体に染み渡る硬い床は、アスファルトだろうか。
いや、そんな事はもうどうでも良い。
もはやここまでか…。
その「何か」、暗闇よりももっと真っ黒な影が、私を包み込む。
息が苦しい、くるしい、クルシイ……
もう、逃げられない。
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