極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
結婚を望む自らの意思
着慣れたブラックのパンツスーツに身を包み、首元にはお守り代わりのパールネックレス。
気合いを入れるつもりで髪はすっきりきっちりまとめた夜会巻きにした。
Primary Stageでの仕事に携わることになった朝、私は緊張の面持ちで都内にある本社ビルの前に立っていた。
プランナーとしての仕事ぶりを見せてほしい。
そう慶太さんに言われ、断る理由は何もなかった。
元々、うちの仕事の要素を取り入れたいというのが、私との結婚や傘下に入れたいという全ての話の始まりだった。
今まで、澄子叔母さんの元で積み重ねてきた自分の力を、他の場所で試すことには興味があった。
それが、業界最大手の舞台というのは願っても無い話だった。