極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
身に余る魔除けのリング
婚姻届を受け取ってから、ちょうど一週間が経った日。
私は都内に数カ所あるPrimary Stageの式場の一つを訪れていた。
慶太さんと話をするために訪れた表参道の店舗とは別の式場で、本社ビルに一番近い式場だ。
白く眩しい光を取り込む明るい雰囲気は変わらず、こちらも豪華で華やかなチャペル式挙式場。
目に映るものにいちいち感動を覚えながらエントランスを入り、出くわしたスタッフに声を掛ける。
「少々お待ちください」と言い残し、奥へと去っていったスタッフをその場で待っていると、代わりにブラックのパンツスーツを見事に着こなした長谷川さんが姿を現した。
「おはようございます。今日はありがとうございます」
「おはようございます。いえ、よろしくお願いします」