極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~


さすがウエディングプランナー……目ざとい。

急に落ち着かない気分になって、リングの上に右手を重ねる。


「ピンポーン、だ? やっぱりなー。しかも、それ、日本じゃ買えないモデルと見た」

「さ、さすが……優秀なプランナー」


ことごとく当てられてしまった私は、たじたじになりながら苦笑いを返す。

桃ちゃんは「必死に勉強してますからね〜」と、へへっと笑ってみせた。


「で、相手は? そのリングから推測する限り、かなり身分の高い人と見た……え、もしかして外国人?」

「え、いや……外国人では……」

「えー、じゃあ、どんな相手? 御曹司とか、どっかの社長とか? もしかして、うちの社長だったりして」


どっきーんと心臓が跳ね上がった。

まさかそんなに速攻で当てにこられると思ってもみなかった私は、あからさまに瞬きを忘れて静止してしまう。

その様子を見た桃ちゃんは「……えっ?!」と目を丸くした。

ちょっと冗談交じりに言ってみたのに、まさか本当にそうだとは思わなかった、そんな反応だ。

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