極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
「でも、興味あるなー。普段あんな感じの社長が、のどちゃんの前だとどんな風になるのかとか」
「えっ……?!」
「案外、キャラ違ったりする? 実は俺様だったり、強引な一面があるとかさ」
今度は急にニヤリと笑って、「どうなのどうなの?」と追及してくる桃ちゃんの様子に、じんわりと顔面温度が上昇していく。
不意に、この間ランチをした時にされた、濃厚なキスが脳裏にフラッシュバックしてきてしまった。
あの時初めて見た、慶太さんの熱っぽい視線と、男性の艶やかな色気。
わかりやすいくらいに顔を赤くした自分に慌てる。
「ふっ、普通だよ、いつもの、あんな感じというか……」
恋愛偏差値が低いせいで、女子間のそういった類のトークにも慣れていない私。
明らかにおかしな反応を見せてしまうと、桃ちゃんは「ふ〜ん……」と意味深な微笑を浮かべた。