極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
「住まい、って感じになったかな?」
「は、はい……すごく、素敵です」
部屋の中をぐるりと見渡す私に、慶太さんは「それは良かった」と微笑む。
キャリーケースを再び持ち上げ、「こっちにきて」とリビング手前の一つの部屋へと入っていった。
その先は、私専用の部屋が作られていた。
仕事に使えそうなデスクや、座面が生成りで木枠の落ち着きそうな北欧調のソファー。
立派なドレッサーも置かれている。
部屋の奥に扉があり開けてみると、ウォークインクローゼットになっていた。
私の手持ちの衣類や小物類なら、こんなに広い収納スペース持て余してしまうこと間違いなしだ。
やっぱり眺望が素晴らしい窓には、淡いボタニカル柄のカーテンがつけられていた。