極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
ゔ……。
そう言われると、ますます立場がない。
「ごめんなさい! 本当に、わざとじゃなくて――」
必死に言葉を選びながら謝りだした私を、慶太さんはまたクスクスと笑う。
伸びてきた手が首の後ろに触れると、ぐいっと近付けるようにしてキスをされていた。
「冗談だよ。別にそんなこと、本当に思ってないから」
「でも……」
「のどかが可愛くて、それだけでも十分」
そうは言ってもらっても、“お預け”状態だったのは間違いない。
困ってもじもじしていると、慶太さんはシーツの下で素肌の私を抱き寄せた。
「焦らなくても、これからいくらでも時間はある。だから、そんな顔しないで」
慶太さんが余裕のない、自らを抑えることのできない人だったのなら、こんなことをきっとサラリと言えないだろう。
それどころか、私が眠ってしまおうが、自らの欲望を満たしていたはずに違いない。
私のことを大事に想ってくれているのがありありと伝わってきて、胸の奥がジンと熱くなる。
目前の胸板にそっと手を置いた。