極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
今日の様子では、結婚を認めてもらえたとは思えない。
お義母様ははじめ一度だけ私を見たきり、その後部屋を出るまで私を見ることはなかった。
まるで存在を無視されているような、そんな感じだった。
「のどかと結婚するということは報告したし、反対される理由は何もない」
席を立ち上がり、お皿を片付け始める慶太さん。
釈然としないまま慌ててエプロンを付け直し、キッチンへと食事を終えたお皿を運んでいく。
「いつ出しに行こうか」
「あ、はい……私は、いつでも」
手にしたお皿を流しの中に入れると、空いたその手を慶太さんに掴まれる。
何事かと上げた顔を両手で包み込まれ、前触れなく唇が押し当てられていた。
いつもと違う、少し強引で噛み付くような深い口付け。
それは次第に優しいキスとなって私の舌に絡み付き、思考をとろけさせていく。
拙いながらも必死に応えていた。