極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
求婚の裏にあった真実



「長谷川さん……!」


スタッフルームへと訪れ桃ちゃんの顔を見た瞬間、他のスタッフも気にせず声を上げてしまっていた。

入ってきた私へと、桃ちゃんの方も「柏さん!」と歓喜の声を上げる。


「本当?! 谷口様の、お父様!」


興奮しすぎて言葉が上手く繋がらない。

桃ちゃんの方もそうらしく、駆け寄ってきた私の声にうんうんと激しく頷く。

それでも二人の気持ちは通じ合ったように、手を取り合って喜びを分かち合う。

今日は谷口様のプランニングの仕事でPrimary Stageへと訪れる予定の日だった。

その向かう道すがら、桃ちゃんからの着信で喜びの一報を受け取った。


『谷口様のお父様、ご出席のお返事いただけました!』


ちょうど帰宅客で混み合う駅のホームを歩いている時だったけど、人目も気にせず嬉しくて叫びかけてしまった。

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