極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
幸せに包まれる会場で目配りしながら、自分の置かれている状況に虚しさを感じていた。
顔合わせの席まで用意してもらったのに、私はお義母様に全く認めてもらえなかったんだな、と……。
それどころか、慶太さんと私じゃない方との結婚式のプランニングをしてあげてと言われる始末だ。
いい加減に諦めなさいと、そう言われることより酷だった。
いつから私は、こんなに慶太さんとの結婚を望むようになったのだろう。
結婚できることを喜び待ち望み、駄目になりそうと思うとこんなに辛く苦しい。
慶太さんと出逢う前の私が知ったら、きっと信じられないだろう。
お色直しや余興などのプログラムが、式進行表通りのタイムスケジュールで行われていく。
桃ちゃんが会場後方で動くのを合図に、いよいよメモリプレイが始まる段取りへと入った。