極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
一歩、また一歩。
ロングベールを揺らし、長く伸びるバージンロードの先を見据えて歩んでいく。
たくさんの祝福の眼差しに見守られ、その先には、私を待つ愛おしい人の姿がある。
結婚式を作る側にいた自分。
まして、結婚はしないと思っていた自分が、この道を歩くなんて感慨深い。
ベールの中から見る景色は、この道を歩くことを許された人にしか見られない景色。
それはまるで、眩しい幸せに目がくらまないためのフィルターのようだ。
祭壇へと近付くと、こっちを真っ直ぐに見つめるいつもの穏やかな表情がはっきりと目に映る。
目が合うと優しい笑みを浮かべ、手を差し伸べてくれた。