極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~
甘く重なる唇に、身体の熱が上がっていく。
腰の辺りから力が抜けていきそうになって、縋るように慶太さんの腕に掴まっていた。
ゆっくりと顔を離すと、再び背後から抱き締められる。
大切そうに包んでくれる腕に好きが溢れそうになって、私からもそっと指を絡めた。
「のどか……俺を選んでくれて、ありがとう」
急に改まったような声の調子で慶太さんがそんなことを口にして、思わず目を丸くしてしまった。
鏡越しに見える慶太さんは、愛しそうに私のこめかみに唇を寄せ、瞳を閉じていた。
「あなただけを生涯愛する。何があっても、必ず幸せにすると誓うから」
自分の人生の中で、こんな言葉を掛けられることなんて一生ないと思っていた。
愛される喜びも、愛する喜びも、教えてくれた愛しい人。
だから、私も……。
「私も……慶太さんを幸せにできる、奥さんになります」
互いの誓いに鏡の中で笑い合い、じかに顔を合わせる。
そして、気持ちを確かめ合うように深く長いキスを交わした。
Fin *