極甘ウエディング~ようこそ俺の花嫁さん~


「え……?」


思いもよらぬ言葉が澄子叔母さんの口から出てきて、耳を疑うような気分だった。

考えるよりも先に口を開く。


「今、何て……廃業って、一体どういうこと?!」

「あ……いや、もしよ、もしの話! そんな深刻にならないで」

「深刻になるでしょ、いきなりそんなこと言い出して。今までそんなこと言ったことないんだから」


冗談だと話を流そうとする澄子叔母さんの言い方に、ムキになったように言葉を連ねる。

澄子叔母さんは取り繕うように笑みを浮かべたけど、その表情には何かを隠しているようにどこか困ったような色が窺えた。


「ごめんね、今の、忘れてちょうだい」

「え……そんな、無理だよ。何かあるからそんなこと言い出したんでしょ? ちゃんと話してくれないと――」


澄子叔母さんが所有するスマホがそんなタイミングで鳴り始め、会話が中断させられる。

このまま話を続行させたい気持ちを押し込め、澄子叔母さんが通話に応じるのを見つめた。

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