【完】今日から、お前は俺のモノ

少しでも役に立ちたくて Side尚

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「めいがずっとずっと好きだった」




俺がずっと伝えたかった気持ち……



でもな……今、めいが
俺以外の他のやつの事で





苦しんで辛くてどうすればいいのか
わからなくて、






そこ気持ちがなんなのかも
わかっていないのも……





俺には全部、全部わかんだよ……




だから、俺は……
少しでもめいの役に立ちてぇから……





この気持ちがうまくいかなくても、
めいが幸せって思えるよーに……



少しでも手伝いたいんだよ……!!






「わ、私……」


めいは目をうるうるとさせながら……



「分かってる……颯太だろ……?
俺に全部……話せる……?」




そう放つと、一瞬めいは目を見開かせて





ゆっくり、1つ1つ、
今の気持ちを俺に伝える……






「わたし……今この気持ちが……
一体なんなのか……分からないよ……

苦しくて……辛くて……」





ほんとはこの気持ちを
めいに伝えてしまうと……


俺が1番に後悔するかもしれねぇし……

ほんとは言いたくねぇけど……






めいに1番に幸せになってほしいから……




「それは……恋だよ」



「……恋……?」




「誰にも渡したくねぇって……
その人の全部が好きで頭から
離れねぇ……の……それは






……恋だ」







「めいは颯太が好きなんだよ」






「私……今颯太に恋して……っ?!」





めいは多分この調子だから

颯太からの気持ちも気づいてねぇし……






「まじで天然だな……」


これは颯太も大変だったな……




ってもう七時かよ……っ
そろそろ帰んねーと弟が……






「めい、俺そろそろ帰…「あ、ありがと!」




…………っ!!

めいは両手で赤い顔を覆って、
帰ろうとする俺の手を掴んで

お礼なんて言うもんだから……



理性なんて吹き飛びそうだわ……




「おう!応援してるからな!頑張れよ!」




そう言って、俺はめいの家を出た。
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