【完】今日から、お前は俺のモノ
「体育祭 …… 」


美咲が思いついたようにボサいて、




それからいきなりハッとして、
私の手を握って、









「体育祭!!体育祭のジンクス!!
それで告白しなよっめいっ!!」




「ジ……ジンクスっ……??!」




「はちまきを交換した人と幸せになれるって
やつ!!それで告白しなよ!!」



「でも……颯太……交換してくれるかな……
颯太は……女の子にモテモテだもん……」




「うふふ……本当は颯太君の方が
めいちゃんと交換出来るかが……
不安だろうけどね……」


里奈子さんはそう呟いて、






「大丈夫っ!めいちゃんなら大丈夫よ!
もしダメでも、再来週の文化祭もあるし!」


そう肩をトンッと叩く。





里奈子さんの暖かな表情と裏腹に
私の頭の中には




文化祭のキーワードが
頭をぐるぐる回っている。






だって、、
うちの学校には体育祭しかないから……






私は、ずっとずっと文化祭がしたくて……
クラスで出店とか……
バンド部のライブとか……
他の高校が凄く羨ましくて……



そういえば颯太にも文化祭の話した事
あったけ…………






でも一体、誰が文化祭を……
どうして…………





「あ……れ……?
……再来週……ぶ、文化祭……?」






「もしかして、知らなかった?
私も外の出店するのよっ〜!!

この前、背が高くて、顔も超美形で、
モデルみたいな……

確か、生徒会長……?だったかしら……
その子が頭下げて言いに来てくれて〜
もちろんOKしたわよ〜」







背が高くて……



美形で……



モデルみたいな……



生徒会長……





そんなのあの人しか



「そっ、それっ!!!
それが颯太っ!!!!!」







ココアを飲んでいた美咲が
ココアを机に置いて、
声を響かせて言った。







「えっ、えっええええええっ!!!」


里奈子さんも思わず驚いて
手を机にバンッと叩いて立ち上がる。







私も、里奈子さんの話を聞いて
確信した。



「うん……絶対颯太だ」






「私も文化祭あるって聞かされたの、
昨日で……いきなりだったから……
まさか、颯太が学校行事を変えるなんて」


美咲が申し訳なさそうに言う。








「あ、ちなみに私も母校一緒だからね?」

里奈子さんはニコニコして言う。






『えええええええ!!!!』


私と美咲は今日1日で
何回も驚くことばかりで
思わず笑ってしまう。
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