【完】今日から、お前は俺のモノ
こんなに水族館を
満喫したの、初めてかも……


もう時間は4時半。


あとはお土産買って帰る、かあ……



1日、凄く早くあっという間だなぁ。




「め〜い!お土産誰に買う〜?




もちろん、もちろん、






颯太でしょ?」



「……っえ!?そ、颯太に?!
だって、だって、今日2人で水族館なの
知らないと思うし……」






2人でサボりって知られたら
颯太に怒られちゃいそう……





「なーにそんなこと気にしちゃって!!
颯太なら知ってるしもちろん玲於もね!」




知って…………る?!!





「……っえええ!?!!!!!
み、美咲!?そ、それで2人はっ……
何か言ってたっ……?!」



「……うーん、
2人とも、めいの体の心配してたかなあ」


「わ、わたしの!?」


「昨日の今日だからねっ……
ま、とりあえず、
私たちの〜




お揃いでも買おうよっ!!!ね!?!」



「う、うんっ!!」




2人でお土産ショップで
プラプラと歩いていると




「……っは!!」


美咲はいきなり足を止めて、
目をキラキラさせている。


美咲の目線を追って
その先を見ると、


「……ぬっ!!」



そこには、
さっき、大きな水槽で見たばかりの
ジンベイザメのストラップだった。



『かっ可愛いっ!!!!』


「うんうん!!可愛い可愛いっ!!!」


「これにしよっ!!」


私達はジンベイザメのストラップを
1つずつ手に取った。




……って颯太へのお土産……。


こういうのは…………


お揃いのストラップ……みたいに


'' お揃い '' って出来ないよね……



だって、私達は幼馴染だもん
4人で1つの幼馴染だからーーー



特別に思うのは私だけだもん。


颯太は…………




だから…………





お菓子くらいが1番いいよね…!!





……あれ……







……げっ!






気がつけば美咲はそこにいなくて
迷子になっていた。



……わ、私ったら方向音痴だった……




……ってしかもここ、、







カップルコーナーだし!!!!!!




周りにはカップルばっかりいて、
なんか…………



場違いっ!!!




早く美咲探さなきゃ……!!








カシャ……




「……っあ」



肩に触れて何かが落ちて
しゃがんで拾うと……




「……これ…「それにしたら?」



「っふぇ??!!!美咲っ!?!!」


振り返ると美咲が笑いながら



「颯太に、それにしなよ!」



「っで、でもっ!!これ!……」



これは……

ゴールドピンクのネックレスで
イルカが真ん中に2頭いて2つをくっつけると
ハートの形になって、



イルカがキスをする……



すっごく可愛いんだけど…………



カップル専用って言っても過言じゃない!!

ってやつだよ……?!!!




「いーのいーのいーの!!!
きっと颯太、喜ぶよ!」


美咲に背中を軽く叩かれて



「……う、うんっ」



「しかも、これ!この水族館の
恋愛が上手くいくネックレスだって!!
当店1の人気?!!

このネックレスによって……
沢山の恋が永遠に実ってきた……
へー……これ凄いんだ……」



「……へ、へぇ……」



これ渡して……もし……

颯太が知ってたら……




この気持ちバレちゃう!?!?!




「ま、大丈夫だよっ!
はい、レジ行くよ〜〜」

「……っえっ!?!」



美咲に手を引かれて
レジでお会計を済ませた後、
私達は家へと帰った。
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