【完】今日から、お前は俺のモノ
重なる誤解
あ〜、あと4日で体育祭かあ。



早いなあ。



あの日からもう一週間たったなんて...

颯太とろくな事話してないよ...




ハチマキ.....交換したいな.....




なんて思っても、
今のままじゃダメだよね.....




お昼休み、また
颯太達にあの女の子達来るんだろうなあ...




私だって.....。


ううっ.....



そんな勇気ないよ〜〜。



そう考えると、あの子達ほんとに
尊敬する.....




...!!




雛ちゃん...!

雛ちゃんは甘い声で颯太の椅子に
半分こして乗って幸せそうな顔をしている。




ズキッ.....





颯太...どうして...かな...?




やっぱり積極的な女の子の方が
嬉しいし好きだよね.....




颯太...




雛ちゃんと.....


ハチマキ交換するのかな...






「めい!よっ!」


振り向くとそこには尚がいた。


「やっほ〜尚!」

「なに?凄い複雑な顔してるよ、めい」

「...え...?そ、そうかなぁ...あはは...」

「颯太と雛ちゃんか...」

「うん〜.......


って!!なに心読んでるの!尚!!」



「ぶっ!心読んでるって!!!」



尚はいきなり吹き出したように
笑い始めて、ずっと笑い転げてる。


「っ!あーも〜尚!!
心読むの禁止ね!」



わたしは少しほっぺを膨らませて
尚を軽く叩く。




「いやいや、心読んでねぇし!!つーか
あれは付き合ってねーだろ」



「...へ?」



私の頭は真っ白になる。




「へ?も何もなあ。颯太はめ...!!
ってあぶねぇ...
とりあえず颯太と雛付き合ってねーよ?」



「ええええええ!!!で、でもっ!
な、なんで尚そんな事...!」



尚はきょとんとする。





「...あー...俺言ってなかったけ...
雛と俺は幼馴染なんだよ。」



「っ!!え!?!?
幼馴染!!!!ほ、ほんとに!?」



「ほんとに。だから分かるつーか?」



「えっ!!!じゃ、じゃぁ...どうしよ...
私ったら...大きな勘違い...を.....」



血の気が引く。




「めい!?ど、どした!?」

「...っ私勘違いしちゃったみたい...っ!
ど...どうしよっ.......!!」




一週間前のあの事を思い出して
私はより、かき乱す。



自分のしてしまったことの
大きさに改めて気づいては



目が熱くなる。



私...もう嫌われちゃったよ...!!



どうしよっ.....



キーンコーンカーンコーン




「...と、とりあえず!放課後、話そ!
メールするわ!!」



「...う、うんっ!尚...ごめ...ん...」



私、最低だ。
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