【完】今日から、お前は俺のモノ

どうして...！どうして...！




こんなにも誤解ばっかり...
なんでたった2文字の''すき''を
伝えることが出来ないんだろう。







「..... めい ... ？」




優しく手を握ったまま
優しい瞳でこっちを見つめるのは、尚。



...ここは...屋上っ...？




もしかして私を気を使って
連れ出してくれたって.....こと.....？



尚.......。



尚はこんなにも私を考えてくれてるのに
私はその思いに何も返せていなくて...


どうして.....



尚にばっかり辛い思いさせてっ私っ！！



「..... ....なっ...なおっ...
ほん...と...に...ご.....め...ん...っ.....」

「...めいっ...そんな顔っ...！」





ギュッ.........





「...っ尚...！」

「...そんな顔されたらっ...
俺だって...俺はまだ...めいのことが


好きだから...



独り占めしたくなるだろ.....っ...」




尚は私を強く、優しく抱きしめて...


尚の心のあったかさ、想い全部
今近くで感じる。







「...っ！！！ごめんっ...こんな事
今するの...ずりぃよな...俺...っ

応援するって決めたのに...ごめんっ...」




尚は手を緩めて私の涙を
袖で拭いてくれる。



全部。全部。一つ一つ優しさが伝わる事に
胸が痛む。




いっそこのまま尚と付き合ってしまえば
辛くないなんて考えている自分がいる。


でも、尚はこんなにも
辛くても応援してくれてるのにっ...
その気持ちに答えなきゃっ...
まず、私が頑張らなきゃなのにっ！！




..... ギュッ！！！！！



「っ！！！めいっ！？！！？」


私は尚をギュッとさっきよりも強く、
優しく抱きしめた。




「尚ありがとうっ
私頑張るっ！


...約束守るからっ...！」


尚の顔を下から覗き込んでニコッと笑って
見ると、


尚は顔を真っ赤にして照れながらも


「...っおう！」




そう言って

私と尚は別れた。