【完】今日から、お前は俺のモノ
グイッ……!!
「っわ!!!ちょっ……」
……美咲!!どうし……グイッ!!
「……っわ!!!……なにっ」
ちょっと……!!なっ…「よっ」
そこに居たのは……
颯太と玲於。
「ちょっと……いきなり
引っ張らなくてもいいじゃないの……」
美咲はそう言いながら頬っぺを膨らませてる
私も美咲に同感……
「いや、だってほかの女子がいたから」
そんな颯太の一言と、
「そーそー俺別に今日会いたくねーもん」
って言う玲於。
二人を見るとユニフォームで……
私がバスケに打ち込んできたあの頃が蘇る。
ーーーーーーーあれがなければ私は今も
「……4番と5番」
「あっ。めい、気づいた!?」
そう言って玲於が目を光らせて「俺さぁ…」と美咲に話し始める。
って……っ……つい口に出てた!!!
でも私の考えてた事は伝わってないよ…ね?
「……あの東海高校の
キャプテンが颯太で副キャプテンが玲於…」
ーーーなんか流れってホントに早いよ……
「…………早いね」
「……だな……」
……まだ私はあの日が忘れられないみたい
「……めいの夢。1つ叶っただろ?」
颯太が私にしか聞こえないように言った。
……私の夢……?
……もしかして……あの日の……
「……あの日、俺に言っただろ?」
「あれ、全部俺が叶えるから」
俺が全部……叶える……?
……颯太…………あれを覚えてて……
「ほらほらそこの2人はなに抜け出してるかとおもったら!!美少女2人といちゃいちゃしやがって……」
そこに飛び出して来たのは同じクラスの涼太
涼太は小学校から同じで元バスケ仲間だ。
「……あっ。お邪魔してごめんね」
ペコりと涼太に謝ると
「いやいやいや!!めいならぜひぜひ〜」
なんて笑う涼太の
やっぱり……
……ユニフォームに目がいく。
「……涼太……7番のエース」
さっきから心の声が声にでてしまう。
「……っやっぱめいには分かるか!!
ま、俺背負ってるからには決めなきゃな!」
と言いながらキメ顔を向けてくる。
……涼太はいつも私の過去を気遣って
笑わせてくれる……
「……っふふっ……ありがとねっ……」
「……っ!俺なんにも…「ファイト!!!」
そう言って涼太の背中を叩くと
「いったぁあ!!!!」
と言いながら暴れてる。
……あ。ついバシッて……痛かったかも…
「って俺お前ら2人呼びに来たんだった!!」
ハッとして涼太は「行くぞ!」って声をかけて走っていった……。
そしたら颯太と玲於が「やべぇ」「いそがねぇと」とか言いながら
私達に『はいっ!』って紙を渡して……
『俺らのカッケーとこよく見とけよ!』
って2人揃って言って走って
体育館へ見えなくなった。