【完】今日から、お前は俺のモノ
❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁❁




あの日……。





そう……中3の最後の試合の朝。




県大会は終わって、
全国大会への出場が決まり、
朝は学校に集合してそれからバスで会場に
向かう……。



だから私は朝の5時30分。

学校に歩いて向かってた。



中学最後の全国大会チャンスで
どんなプレーをしようかと考えて、




赤に光る信号機の前で止まっていた。






その時の事だった。







キィィーーーー!!!!!



……バンッ!!!!!!!!!








目の前に眩しい光と
得体の知れない衝撃が全身に襲ったこと






ーーーーーーーそれしか私は覚えてない。








それから耳の奥で
「めい!めい!!めい!!!」という
颯太の泣きながら叫ぶ声が耳に響き





重たい身体と重たい瞼を上げて
目をゆっくり開けると
颯太が泣きながら
ぎゅっと強く手を握っていて……
お父さん、お母さん、美咲、玲於泣いていて



異様な空気で……



なにより






…………身体が動かない……








その時私は、初めて全身に怪我を負ったことが身にしめて分かった。
< 76 / 186 >

この作品をシェア

pagetop